トルコとの出会い
トルコを旅した。
1週間でトルコの名所をあちこち回るツアーだった。
毎日バスで移動し、なかなかハードなスケジュールだった。
名所と呼ばれる場所を効率よくたくさん見ることができるが、次行くときはゆっくり2都市くらいに滞在したい。
トルコと言えば、モスク、のびるアイス、サバサンド、絨毯、トルコ石、かわいい雑貨たち。
そしてこのトルコの旅でオヤに出会った。
オヤはトルコの伝統手芸で、女性たちがかぶるスカーフの縁飾りとして編まれてきた。
果物や花、植物などざまざまなモチーフがある。
女性たちの想いや願いを表現するものでもあったそうだ。
カッパドキアでオヤと出会って、ひとめぼれだった。
その女性が手作りしたというオヤを2種類買って日本に持ち帰った。もったいなくてなかなか使えないけど、眺めてるだけでもにやにやしてしまう。
トルコの旅を終え、わたしすっかりトルコにはまり、トルコ語を教えてくれる教室を探し、申込み、トルコ語教室に通った。
本気で探すと見つかるんだね。
トルコ語は日本語と同じ語族に属するらしく語順が似ているので日本人にとっては学習しやす言語らしいが、週1回の教室だったのでほとんど身にならなかった。
だけど、そのトルコ語教室に来ているひとたちとの交流はおもしろかった。年齢も職業もバラバラな人たち、共通するのはトルコが好きということ。社会人になって新しい人や新しい世界との関わりが少なくなっていたわたしにはトルコ語もそこに集まるメンバーとの交流も刺激的だった。トルコ料理をみんなで食べに行ったり、カニパーティーをしたり、なんだか不思議なご縁だった。
そんなこんなで、いつの間にかわたしの中のトルコブームも過ぎ去り、トルコのトの字もない生活を送っていたわたしだが、最近オヤブームが到来した。
トルコを旅し、オヤに出会ったときからオヤを自分でもやってみたいな~とは思っていたけど、なかなかオヤを教えてくれる教室もなく、私の中のトルコブームも去り、そんな思いを抱いたことすらすっかり忘れていた。
が、最近たまたまネットでオヤの本を発見し、買ってみた。
オヤの作り方を説明した手芸の本だった。
つくってみたいな~
そよ風ぐらいのささやきがわたの中から聞こえた。
材料、道具をそろえ作ってみた。
まさか、自分にできるとは思っていなかった。
誰かに教えてもらうものだと思ってた。
だって、やったことないことだから。
自分でもなんとかできるもんなんだな~。
自分で何かを産み出す喜び、表現する喜び。
なんだか、久しぶりに感じる感覚だった。